弁護士葛巻のコラム

2017.08.25更新

皆様、こんにちは。

赤坂、青山、渋谷近郊で弁護士をやっております、葛巻瑞貴(かつらまきみずき)です。

最初のコラムということで、よく聞かれるけれど、一言では語り尽くせない、「弁護士になろうとしたきかっけ」について、今日は書きたいと思います。

 

1 ただ漠然と「人の役に立つ仕事」がしたかった高校時代

高校生の頃は、弁護士という職業に単純な憧れを抱いていた程度で、弁護士がどういう仕事をしているのかさえ、理解しておりませんでした。

私の家系には法曹関係者もおらず、弁護士の仕事のイメージはほとんど掴めていなかったのが現状で、この時点では、明確な将来の進路は決めかねていたと思います。

このような進路に迷える高校生の私でしたが、消防署で働く父の背中をずっと見てきた影響もあり、私自身も将来は、「父のように困っている人の力になりたい」という想いは常に抱いており、就きたい職業の中に弁護士が入っていたことも事実です。

そのため、もちろん法律にも興味はありましたが、比較的幅広い選択肢が得られる法学部進学を決め、将来のことは大学生になってからゆっくり決めようと思っていました。

 

2 「弁護士列伝」取材記者-ある全盲の弁護士との出会い-

大学生になると、勉強ももちろんですが、フットサルサークルでの活動やアルバイト等、時間があるようで時間がない生活が始まりました。しかし、心の片隅で、弁護士になりたいと思っていた私は、法律の勉強には力を入れており、平均的な大学生よりは勉強を頑張っていたと思います。

そんな、平凡な大学生活を送っていた私に転機が訪れます。

皆様は、学生主体の「弁護士列伝」というインタビュー企画が弁護士ドットコムに存在したことをご存じでしょうか?(現在の「弁護士列伝」の前身の企画です)

「弁護士列伝」は、学生が弁護士に突撃インタビューをして、その内容を記事にしてインターネット上にアップするという活動でした。敷居が高いと思われがちな弁護士を、皆様にもっと身近に感じて貰いたいという理念で始まった活動です。

私が、早稲田大学法学部の2年生の頃、この活動に参加させて頂きまして、数多くの弁護士の先生方にインタビューいたしました。

この活動を通じて、弁護士の先生方の気さくで面白いお人柄に感動し、また、弁護士の活動領域の広さを実感することができたのです。

大学で法律学を学ぶ傍らで、こうしたプロの先生方と直接お話しをする機会を頂けたのは非常に幸運な経験でした。しかも、「弁護士列伝」のおかげで、弁護士の仕事に対するイメージはかなり具体化してきたのです。

そして、一番衝撃的な出会いは、ある全盲の先生に行ったインタビューでした。

その先生は、後天的に、光を失った方で、その絶望は私の想像を遙かに超えていたことと思います。しかし、そこから這い上がり、点字で司法試験にも合格し、見事弁護士になられた方でした。

その際のインタビューの内容については、以下にリンクを貼っておきます。良かったらご覧になってください。

 

「弁護士列伝」インタビュー記事

 

この出会いを経て、私は、一念発起し、「自分も弁護士になろう!」、「司法試験に合格しよう!」と誓いました。

というのも、大学生になった私は、司法試験の難しさは十分理解しておりましたし、ロースクール進学となると、決して裕福な家庭ではなかったため、金銭的にも厳しいことは目に見えていました。

そのため、「弁護士になりたいな」、「弁護士になれたらいいな」とは思っていたものの、「絶対弁護士になってやる!」という意気込みは持てていなかったのです。

自分で自分の限界を決めて、実際のところ、諦めていたのです。勉強はしているものの、それは本気の勉強ではなく、なんとなくの受験勉強の延長のようなものだったと今では思います。

こうした今までの行いを恥じた私は、本気で司法試験合格を目指して勉強を開始しました。

そこからの勉強の日々は非常に過酷なものでしたが、今となっては良い思い出です。

 

3 後輩の死-志半ばで潰えた夢-

早稲田のロースクール生だった頃、もう一つ、私にとって大きな出来事がありました。

早稲田大学法学部及び私が所属していたフットサルサークルの後輩が突然事故で亡くなったのです。

彼も、弁護士を志しており、試験前はよく勉強を見てあげたり、先の「弁護士列伝」の活動も紹介してあげて、私がインタビュアーを引退した後も、彼は取材活動を頑張っていました。

しかし、突然の事故で彼の夢は潰えました。

たまたま、彼の財布の中に私の「弁護士列伝」時代の名刺が入っており、私に警察から連絡がかかってきたのです。

そのときの衝撃、悲しみ、やるせなさは言葉では言い表せないものでした。また、警察署でのご家族の顔も忘れることができません。

この経験を経て、私は、彼のためにも自分が弁護士になって、彼の意志を継ごう、彼の夢の続きを表現しようと強く思いました。

 

4 司法試験論文試験2ケタ合格-そして弁護士へ-

さて、努力のかいもあってか、司法試験を無事突破し、晴れて弁護士になることができました。

成績も納得のいく結果が取れ、努力は裏切らないなと思いました。

「継続は力なり」これが私の座右の銘です。

彼も少しだけ報われたな。もしそうなら、弁護士になったよって、彼の墓前に花を手向けたいと思います。

 

5 おわりに

以上が、私の「弁護士になったきっかけ」です。

皆様が、少しでも葛巻瑞貴(かつらまきみずき)という人間のことに興味を持って頂けたのならば存外の幸せです。

様々な会合や挨拶の機会によく聞かれる話題なのですが、一言二言では語り尽くせない話しですので、コラムとして書かせて頂きました(次回からは法律関係のコラムを掲載予定です)。

弁護士として、最上級のリーガルサービスを皆様に提供させて頂きますので、今後とも宜しくお願いいたします。

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投稿者: 弁護士葛巻瑞貴

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